①失敗の傾向
大玉トマトの3段目以降の果実の尻部分が黒くなってしまう。ミニトマトでの発生は少ない。
②原因
尻腐れという生理障害。病気ではなくカルシウムの欠乏症状。
カルシウムの欠乏症状には、様々な原因が考えられるので心当たりがあるものについて対策する。
尻腐れは、病気ではないので対策がうまくいけば正常な果実が採れるようになる。
③対策
・純粋なカルシウム不足。苦土石灰などカルシウム資材を何も施していなかった。
一方でカルシウムは土壌で不足することは少ないと言われており違う要因によってカルシウム不足が引き起こされることがある。
・雨不足、土壌の過乾燥による。カルシウムは水に溶けて作物に吸収されるため水不足はカルシウム不足を引き起こす。
・窒素の過剰施用。窒素成分(アンモニア態窒素)はカルシウムと拮抗作用する。窒素成分を過剰に土に入れるとカルシウムの吸収を妨げる。
・いずれの原因も思い浮かばない場合は、葉を欠いてみる。根から吸収されたカルシウムは一度葉に移行すると果実には移動しない性質があり、葉を取り除くことで、葉にカルシウムが溜まらないように、カルシウムが実に行き渡るようにする。特に果房の真裏の葉(180度反対の葉)は葉の果実への影響が少ないとされており、葉を取り除いても構わない。(二葉残してというのもある)→著者確認中。