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種なしブドウについて。
 

種なしってなんとなく嫌な感じがしますか?
どうやって種なしになるんだろうという仕組みがなんとなく不可解ですね。
 

例えばデラウエアなどの種なしブドウ。
種なしブドウを作るためには、農薬を使用します。
植物成長調整剤(略して植調剤)という農薬です。
 

その植調剤の成分はジベレリンと言います。
 

農薬といってもジベレリンは植物の中にそもそも存在する植物ホルモンの一種です。
 

植物ホルモンは、微量で植物に作用し、何らかの変化を与えます。


例えば、エチレンというのも植物ホルモンの一種です。
リンゴとキウイを袋に一緒に入れるとエチレンの作用でキウイが熟します。
つまりキウイの成長を進めている(調整している)んです。
 

ぶどうの房がまだ小さいころにジベレリン液につけると、種をつけないのに実が大きくなるという現象が起こります。
これは60年くらい前に日本人が発見しています。
 

不思議ですね。植物ホルモンの作用です。
リンゴがキウイを熟させるのと同じです。
めしべや花粉に作用して、種を付けずに実を肥大させるんです。
 

写真はジベレリンを処理しているところです。
赤い色は処理したかわかるようにするための食紅です。
これを一房ずつ処理します。10aで約20,000房。
これを時期をわけて2回。

 
時々種があるデラウエアがありますが、それはジベレリンを処理した後に雨などが降って上手く作用しなかったためです。
そうなると種ができて商品になりません。
 

だから処理後、雨が降ったらやり直しです。
その時期、農家さんもピリピリしていたのを思い出します。